2026年12月17日(木)から2027年1月11日(月・祝)まで、京都市京セラ美術館 新館 東山キューブで「白隠さんの禅」京都展が開催されます。前期展「禅とジブリ」京都展(10/3〜12/6)の後期展として、スタジオジブリが企画制作する展覧会です。本記事ではまず、江戸の名僧・白隠慧鶴に光を当てたこの企画に惹かれた理由を手記として綴り、そのうえで展覧会の情報を簡単にご案内します。
絵で禅を伝えた人、白隠
白隠慧鶴(はくいんえかく、1685〜1768年)は、江戸時代中期の臨済宗の禅僧です。荒廃していた臨済禅の修行体系を立て直し、「臨済禅中興の祖」と称されます。現在に伝わる臨済禅の多くが、白隠の流れにつらなると言われるほどの存在です。
私が白隠に惹かれるのは、難しいとされる禅の教えを、絵と言葉で誰にでも届くかたちに翻訳した人だからです。達磨像や布袋、観音など、白隠はおびただしい数の禅画や書を残しました。そこには、ユーモラスで、時に親しみやすく、それでいて見る人の心を静かに射抜くような力があります。禅は本来「不立文字(ふりゅうもんじ)」——文字や理屈を超えて伝えるもの。その禅を、白隠はあえて絵筆で民衆に手渡そうとしました。
「両手を打てば音がする。では、片手の音はどんな音か」。白隠が考案したとされる「隻手音声(せきしゅおんじょう)」の公案は、いまも世界中で参究されています。理屈で答えの出ない問いを抱えて坐る——その時間のなかで、人は自分の心の深いところに出会っていきます。
もし白隠が現代に生きていたら、書画にとどまらず、どんな表現で禅を伝えただろうか。そんな問いから生まれたこの企画が、京都でどんなかたちになるのか。私自身、とても楽しみにしています。
本ページは、白隠慧鶴という人物と禅について、運営者が個人的にご紹介するものです。本展の出展作品や展示構成を示すものではありません。実際に展示される作品・内容は、必ず公式サイトでご確認ください。
「白隠さんの禅」京都展について
本展のキーメッセージは 「禅画と動画を融合させる。」。白隠慧鶴の禅画と、スタジオジブリによる映像表現が出会う企画展です。会期・会場の概略は以下のとおりで、最新情報は公式サイトをご確認ください。
会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
主催:読売テレビ、読売新聞社、ぴあ、京都市/企画・制作:スタジオジブリ、日本テレビ
位置づけ:前期展「禅とジブリ」京都展(2026年10月3日〜12月6日)の後期展 ▶ 公式サイトで最新情報を見る
展覧会の前後に、京都で坐禅を
白隠は臨済宗の禅僧でした。京都には、白隠が連なる臨済宗の本山級の寺院が数多くあります。展覧会で白隠の世界に触れたあと、実際の坐禅を体験してみてはいかがでしょうか。京都で参加できる坐禅会は、京都の坐禅会おすすめガイドと坐禅会マップからお探しいただけます。
本展は、前期展「禅とジブリ」京都展(2026年10月3日〜12月6日)に続いて、同じ会場で開催されます。あわせて「禅とジブリ」京都展の紹介ページもご覧ください。



